アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ「星の王子さま」 感想

「星の王子さま」を読みました。正確には「あのときの王子くん」という「星の王子さま」の新訳版です。そもそも原題は「Le Petit Prince」なので多分正しくは「小さな王子さま」なので、題名はどっちも原題とは違う題名になっているようですね。でも同じ話です。


幼いころに旧訳の方を一度読んだことがあるのですが、正直よく分からなくて感想すらなかった記憶しかありません。しかし、大学の西洋文学の授業で、「星の王子さま」を原文(フランス語)から考察した解説のような授業を受けたことにより、初めてこの「星の王子さま」の素晴らしさや意味を知りました。ホントに目から鱗でした。正直授業で初めて大学来てよかったって思いました。そして最近、しくじり先生のオリエンタルラジオの中田さんの授業で「星の王子さま」が紹介されており、再び読んでみる気になって読みました。Amazonでも売れまくり、一時売り切れにまでなったところもあるらしいですね。すごい経済効果です。

ネタバレは極力避けたいですがチョイバレくらいはしています。

星の王子さま あらすじ

砂漠に不時着した飛行機乗りが星から来た王子さまと出会い、星の王子さまからいろいろ話を聞いて仲良くなったが、最終的に星の王子さまは星に帰り、主人公はそれを懐かしむ話です。多分。

旧訳と新訳

旧訳の方は、おそらく一番一般的だとは思いますが、正直私的には読みにくく、一読しただけでは意味がつかみきれません。一文読むたびにえっとどんな意味だろうって考えてしまいます。私の理解力が低いだけかもしれませんが。子供向けの絵本なのになんでこんなに小難しいのでしょう。もしくは子供ならすんなりわかるんでしょうか。文学的といえば文学的ですが難しいです。

新訳の方は、とても分かりやすいです。大学で授業を受けて部分的に内容を理解した後であり、しくじり先生でも解説を見たおかげかもしれませんが、すごく読みやすいです。

私は新訳の方が好きです。どんなに素晴らしい文学でも自分自身にとって意味がわからないと意味がないと思うので。

「あのときの王子くん」(Le Petit Prince:星の王子さま)

話の内容とは全く関係ないんですけど、作者の名前にドが付いています。ドが付くということはつまり、結構な貴族なんではないだろうかと思い、wikiったところやはり伯爵家出身らしいです。伯爵家!?びっくり!!ちなみに、ドが付くうんぬんはベルばらからの知識です。そんなセリフをジャンヌさんが言っていていた記憶があります。違ったかなあ。

ここからは本の感想です。

星の王子さまが回った6つの星。そして、星の王子さまからみた地球に住む人間はこの6種類に分けられるという。王様・博士・仕事人間・のんだくれ・みえっぱり・灯り付けらしい。しくじり先生では、権力・学問・財力・快楽・人気・労働の象徴と紹介されていました。

確かに鋭いという気持ちの一方、正直王子さまなかなか性格悪くないですか?とも思ってみたりする。端々で思ったことなのですが。

そんな王子さまが主にきつねに会ったことにより、愛の何たるかを理解していくって話なんですが、やはりキツネのシーンは好きですね。大学の授業でピックアップされていたのもこのシーンだったのですが、なんでもなかった小麦畑が王子さまの金髪を連想させ特別なものになる。一人を愛することでそれに関連した多くの物を愛することができるようになるという博愛の精神だと習った気がします。大人になったからこそ分かるのかもしれませんが、確かにその人と知り合うまでなんでもなかった物がその人が好きな物やその人を連想させる物すべてが特別になることってありますよね。

そして、キツネとの別れのシーンで時間が特別を作るんだというところも好きです。しくじり先生のオリラジの中田さん解釈では「運命の人とは、突然出会うわけではない。相手を大切にしながら過ごした時間が少しずつ運命の人にしていく」とまとめられていました。運命の人とまで壮大なものでなくても、お気に入りの物とか、それまで使ってきた思い出があるから、壊れてもたとえ同じものが売っていてもこれがいいという思い入れのある物ってありますよね。身近なところで言うとそんな感じかなあと思いました。

ラストのシーンの星について、どうとらえるかについていろいろ解釈があるようですが、魂だけ星に帰ったという解釈の場合、私のそもそもの疑問として、星の王子さまは今まで6つの星を渡り歩くとき、いったいどうやって移動していたんでしょう。毎回同じようにやってたんでしょうか。不思議です。

でも、星空が特別な物になり、星空を見上げて思い出し、思いをはせるのは愛の最終形態とでも言えるのかなと思います。終わりがあるから、最終的にはこうなりますよね。寂しいけど。

結論的にこの話はいろいろな愛の話だったと思います。やはり子供向けというより大人になって初めて実感を持って理解できる物語なのではないでしょうか。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
スポンサーリンク